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劇団「cinifies cinifies@gmail.com」の団員募集情報

喜劇、コメディ東京東京の喜劇、コメディ劇団です。現在、団員を募集しています。募集しているのは”怒り”を持つ人。喜劇、コメディに興味がある方は、ぜひご応募ください。
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募集の状態募集中 
劇団名cinifies cinifies@gmail.com
劇団設立年1999年
劇団目標シアターコクーン占拠(1999年の旗揚げ当時の目標です)
活動場所東京:ネット上、(podcast、youtubeなど)
活動時間24h
劇団
構成メンバー
現在1名
劇団
平均年齢
41
こんな人を
探してます
”怒り”を持つ人
募集年齢問わず
劇団
ホームページ
連絡事項や
アピールポイント
こんなパンデミックな時代だからこそ!



★2020年5月、イノヴェーションラジオ局BSR(Blue-Sky Radio)開局決定!それにともないスタッフ(朗読者も)募集!★

BSR(Blue-Sky Radio)です。

「少数精鋭でチームを組み、できるだけ多くの作品を配信し続ける。チーム全体でBSRを創りあげる。」これがBSRの主宰のモットー。そしてBlue-Sky Radioのモットーは、「楽しくなければ、BSRじゃない」

★応募資格★
上記の二つのBSRのモットーを貫ける方。
年齢制限なし、
国籍、地域制限なし、
プロ・アマ問わず、

★応募の流れ★
① 「応募」をする。
☞「朗読者」か「原作脚本」か「演出」か「映像担当」か「静止画担当」か「音声担当」など、必ず「自分のやりたいポジションを明確」にし、応募してください。

② BSRから通知(返信)が届きます。

③ 下記の朗読台本(BSRオーディション用Textの、Ⅰか、Ⅱのどちらかを選んでひとつ)を携帯端末にて自己録音する(どのような希望担当部署でもこの募集選考方式で選考をします)。

④ ②に指定された、別のメールアドレスまでデータを送信してください。

(朗読時間の目安は8分30秒〜10分)

⑤ ギャラ(朗読者のみ)1作品につき、3,500円。(初回のみ4,000円)

⑥ 合格者のみ、メールにて通知させていただきます。



★音声データの作成(ナンバリング)方法★

音声データの後ろに自分の姓名と日付をつけてください
例)
蒼ヰ瀬名(Aoi Sena)の場合、
「Aos_2019_05_21_sat」
とナンバリング。

期限はBSRのメール受信記録から1週間。

★合格の場合
BSRのスカイプに招待。
正式にメンバーとなる。


BSR主宰・蒼ヰ瀬名

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Ch.目 / 第1話 : 地獄での再会、

脚本と演出、蒼ヰ瀬名
声の出演、(あなたの名前)


 男の傍にいる弟子が遙かうえをゆびさした。
「と頭目!あ…ありゃア、カ犍陀多の兄貴じゃあるめえか!」
 弟子の指の、そのさきを見つめると、闇にぶらさがる胡麻つぶが見える。
 山の中腹のくぼみに腰をおろし、午の鐘を聴いていた頭目はすっと目蓋を閉じた。
「それにしても頭目ぅ、熱ちィでやんす。地面は焼いた鉄鍋みてえだし、川は茹だったまま、あっこの針山なんか応挙の絵みてえに熱で折れ曲が」
「うるせえ…」
 どぼん。頭目の覇気に気圧され弟子は血の池に落ちた。頭目の身震いはとまらない。あの胡麻粒はやはり、このおれと血の盃を交わした唯一無比の愛弟子。あげくこの、おれさまを裏切った犍陀多にちげえねえ。それにしても犍陀多のやつ、なんでまたあんな闇の真んなかに…、頭目は首をひねった。そして頭目は額の溝に埋まるもうひとつの眼をひらいた。千里眼である。

 影が街を焼いている。影は略奪をし、宮殿に踏み入り、寝首をかき、強姦殺戮を繰り返す。殺した赤ん坊の生皮を剥ぎ楽器の皮にし、それを金や酒、莨、女に換えている。懐が寂しくなると影はまた街を焼き、略奪を始める。ある日、巨大な影は瀕死の影を拾う。巨大な影と影は親子の盃を交わす。巨大な影率いる賊は見る見る大きく瞬く間に天下の大盗賊団となる。すると影が次第に歪んでいく。あの裏切り者の影に歪んでいく。大きく歪んだ影はやがておれの賊の一部を率いて街を焼き始める。略奪をし、宮殿に踏み入り、寝首をかき、強姦殺戮を繰り返す。そしておれが投獄されていたあの日のあの裏切りの現場…そこで思わず頭目は千里眼を閉じ目蓋を開いた。頭目はあたりを見渡した。おれの千里眼が途中から誰かに見られていた…。もしかしたら、最初から見られていたのかもしれない。
 
 頭目が顔をあげると地獄の闇の真ん中に犍陀多を見つめるひとつの目玉が煌めいているのが見える。おれを見ていたのはあの目玉だ。頭目はその眼玉のなかへと入っていった。

 ぞっとするほど冷える夜。ひと仕事終えた犍陀多が千鳥足で森のなかを歩いている。
 お、なんだあ?目をこすって足元をよく見る犍陀多。こりゃあ蜘蛛じゃあねぇか、退いてくれ悪いな。踏み潰そうとする。が一瞬悲しい目を見せ犍陀多は踏みとどまる。やめだ。今日は西国まで出向いて砂漠の砂ほど人を殺したんだ。それに今宵の空は、ほら満月よ、おれさまの腹も財布も満腹満足。おめぇの命なんぞ犍陀多さまにとっちゃあ痛くも痒くもねえ、蜘蛛の命まで取っちまっちゃあ、釈迦のバチが当らあってもんよ。ささうちに帰りな。命を拾った一匹の蜘蛛は草むらを這いぬけ、これから生まれる別の世の、女の股のなかへと消えていった。

 頭目は千里眼を閉じ目蓋を開いた。するとさっきのごま粒が、まるで蜘蛛の巣に引っかかった雨粒のように闇で光って震えている。頭目は煙草盆から眼鏡を取りだしさらによく見てみる。すると一筋の糸を有象無象の魑魅魍魎たちが犍陀多めがけて奈落の底から蜜にたかる虫のように昇ってくるのが見える。
「ははあ」
 頭目は膝を拍った。頭目の目は犍陀多のさらに上へうえへとたどっていく。
 地獄の天井を鏡合わせにした向こう側で、蓮に鎮座する見たこともないような馬鹿でかい影が糸を引いているのが見える。それが釈迦の姿だとわかった瞬間、頭目の肚から凄まじい怒りと憎悪がこみあがり、爆発した。頭目の全身を巡る血管が破け、臓物が飛び散った。
「極道めが…」
 頭目は、血の池で蠢く無数の腕から弟子を見つけだし引きずりだす。
「あの糸にたかる強慾を喰らい尽くしたものだけが極楽浄土にいけるのだ」
 弟子に智慧を吹き込む。生前の罪悪が染み込んだ血の池の絶え間のない苦しみで発狂している弟子は巨大な蜘蛛に化けてごま粒の犍陀多めがけて疾走し始めた。奈落から這いあがる魍魎たちは一筋の糸を争いながら毒飴で誘惑し、裸絵で心を乱し、甘い言葉で欺きながら亡者どもをまた奈落の底へと蹴落としている。
 化け蜘蛛になった弟子は、糸にたかる亡者、亡者を食らう魍魎どもをさらに喰らいながらうえへうえへと昇っていく。

 犍陀多はというと、一向にうえにあがる気配がない。当たり前である、地獄から極楽へは億千萬里とあるのだ。化け蜘蛛になった弟子は罪人らの手や腕や太ももや脹ら脛 (ふくらはぎ)や軟骨や膝、柔らかな肝臓、腎の臓、心臓、肺や胃や大腸、十二指腸、性器に溜まる栄養を吸い、骨を砕き髄(ずい)を啜り、眼球をほじる。耳、鼻、唇、破れた女の腹から飛びでる胎児を喰らいながら昇っていく…
 犍陀多に襲いかかる。
「てめぇ!この糸をだれのものだと思って…降りやがれ!ててめえは!」
 その刹那、銀糸は切れた。
 針山の門前で腰をおろしいっぷくしていた頭目は昼飯のことを考えていた。すると無明のなかから、どしん。
「またか…」
 犍陀多と化け蜘蛛がもつれあったまま奈落の曲がった針山に貫かれていた。また釈迦にしてやられたのだ。
 頭目の臓物は捲れあがり肋骨のなかに見える破れた肺や心臓からドロドロになった忿怒が黒い血とともにぷすぷすと噴きだしている。地獄のかなたで見たこともない鳥が旋回している。すると頭目の脇に池からようやく這いあがってきた弟子がたっていた。
「まったくひどいでやんすよ頭目ぅ、覇気で血の池に突き飛ばすなんて」
「腐れ外道が…」
  凄まじく冷徹な頭目の覇気に押された弟子はまた、どぼん。
 頭目は億里眼をひらくため、冷たい瞑想の闇のなかへと沈んでいった。
 
 奈落に落ちた犍陀多を看取したひかり輝く馬鹿でかい影が、極楽の蓮池からゆっくりとたちあがる。
 頭目の目に、もの悲しそうに輝く釈迦の背が映る。
 だが、散歩の合間に罪人の慾を弄ぶその浅ましさ、頭目は睨めた。

 極楽の蓮池はなにごとにも頓着せず風に揺れ、豊潤な馨が午を告げている。





 頭目はさらに睨めた。
 馬鹿でかい目と、目が合った。



Copyrighted by Blue-Sky Radio
Writtend by Sena Aoi 2019/05/20/Mon


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募集開始日2018年05月01日
最終更新日2020年04月27日
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